こやつめ母は
醒 睡 笑 安樂菴策傳 醒睡笑序 ころはいつ元和九癸亥 みづのとのゐ の稔 とし 天下泰平人民豐樂 にんみんほうらく の折から策傳 さくでん 某 それがし 小僧の時より耳にふれておもしろくをかしかりつる事を反故 ほうご の端にとめ置 おき たり.
こやつめ母は. 天孫降臨てんそんこうりんとは天孫の邇邇藝命ににぎのみことが天照大御神の神勅を受けて葦原の中津国を治めるために高天原から筑紫の日向の襲 の高千穂峰へ天降あまくだったこと 邇邇藝命は天照大御神から授かった三種の神器をたずさえ天児屋命あまのこやね. 母人は 気丈 きじょう の人なれば振り返りあとを見送りたれば親縁の人々の打ち 臥 ふ したる座敷の方へ近より行くと思うほどにかの狂女のけたたましき声にておばあさんが来たと叫びたり.
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